CSRDに準拠するため、ご使用のソフトウェアのアップグレードをお考えですか?
企業サステナビリティ報告指令(CSRD)は、本社の所在地を問わず、EU域内で主要なビジネスを展開する企業を対象としており、50,000社以上の企業がその影響を受けます。CSRDに基づき、企業は欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)に沿って、詳細なESGデータを年次報告に含めることが求められます。
CSRDの要求は複雑で、企業の所在地によってコンプライアンス違反の罰則が科せられる可能性があるため、CSRDに基づく情報開示に備えるためには、新しいサステナビリティ関連ソフトウェアの導入が必要になると考えるサステナビリティ担当者もいらっしゃることでしょう。
CSRDへの準拠にあたり、ソフトウェアのアップグレードが必要かどうかを判断する際に考慮すべき8つの検討事項についてご紹介します。
1. 規制要件
第一に、CSRD報告に関連する管轄地域における具体的な規制要件を確認する必要があります。国や地域によって、コンプライアンス要件、期限、レポーティングの形式が異なる場合があります。既存のソフトウェアで、これらの具体的な要件に対応できるかどうかを確認しましょう。
2.ソフトウェアの準備状況
既存のソフトウェアを評価します。最新のCSRD報告基準に対応していない、古いソフトウェアを使用している場合には、既存のソフトウェアをアップグレードするか、現在の報告要件に準拠した、別のソフトウェアソリューションに切り替えることをおすすめします。
3.報告の複雑さ
CSRDレポーティングがいかに複雑になるかという点もソフトウェアのアップグレードの必要性を判断する上で、影響を及ぼします。CSRDへの準拠に必要なデータの量や粒度によって、効率的かつ正確にタスクを処理するために、より高度なソフトウェアが必要となる場合があります。
4.データの収集と統合
ご使用のソフトウェアで、データの収集、統合、分析をどのように処理するか検討します。さまざまなソースからサステナビリティ関連データを簡単に収集し、必要な計算を行えることを確認します。
5.ワークフローの効率性
現在のレポート作成ワークフローの効率性を評価します。自動化、データ検証、レポート生成などの機能を備えたソフトウェアにアップグレードすることで、時間を短縮し、エラーの発生を抑えることができます。
6.サポートとアップグレード
現在のソフトウェアプロバイダーが、定期的なアップグレードや、CSRDへの準拠に向けたサポートを提供しているか確認します。ソフトウェアのサポートやアップグレード版の提供がすでに終了している場合は、より信頼性の高いソリューションに切り替える必要があるかもしれません。
7.費用と予算
ソフトウェアのアップグレードにかかる費用と、コンプライアンスの強化やレポーティングの効率性向上などの潜在的なメリットを比較します。予算を見極め、その費用対効果を検証します。
8.トレーニングと移行
必要に応じて、スタッフのトレーニングや新規ソフトウェアへの移行に要する時間やリソースについて検討します。
結論として、既存ソフトウェアがCSRDのレポーティング要件を満たしているかを確認し、レポーティングで求められる具体的な要件を把握し、拠点を置く地域の規制状況を考慮することが重要です。既存のソフトウェアがこれらの条件を満たさない場合には、適切なソフトウェアへのアップグレードや切替を行い、コンプライアンスを確保し、レポーティングプロセスを効率化することが必要であると考えられます。
UL Solutionsでは、環境・社会・ガバナンス(ESG)およびサステナビリティに関連したソフトウェアでの20年以上にわたる経験を活かして、ESGデータ管理ソフトウェアを提供しています。このソフトウェアは、データのデジタル化、プロセスの統一、データ収集の自動化など、CSRDへの準拠に向けたプロセス全体にわたって企業を支援します。
独立系調査会社であるVerdantix社は、UL Solutionsが提供するESGデータ管理ソフトウェアの情報開示の承認および追跡ワークフローを高く評価しています。このソフトウェアでは、情報開示の承認の割り当てを個々の質問レベルまで追跡できるほか、情報開示の各セクションのステータスをダッシュボードに表示することができます。UL Solutionsは、監査ツールにおいても高い評価を得ています。このツールは、監査ログレポート、バリューチェーンレポート、データブラウザーといった機能を備えており、ユーザーはこれらを使用して、データポイントの提供元や、変更履歴、計算について詳しく調べることができます。1
1 Verdantix社、グリーン・クアドラント:エンタープライズ炭素排出管理ソフトウェア2023、2023年11月、ゲート付きコンテンツ。
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