
産業の機能安全の定義
機能安全とは何でしょうか?IEC 61508やISO 13849のような業界規格は、機能安全をほぼ同じように定義しています。UL Solutionsは、機能安全をシステム全体の安全性を確保するための一要素と考えています。システム全体の安全性は、特定機能の正しい実行が不可欠です。これは、セーフティクリティカルなアプリケーションで使用される電子制御システムやソフトウェアにとって非常に重要となります。
弊社は、今日の機能安全に関する複雑な技術的課題や、規制関連の課題への対応に取り組んでいます。認証に関する豊富な知識と、安全工学および評価に対する総合的アプローチを駆使し、主な規格とランク付けに基づいて、お客様が製品とシステムの機能安全を識別、特定、判定できるようサポートします。
産業の機能安全とサイバーセキュリティを統合するメリット。
世界各国の規制に準拠し、産業システムの脆弱性に対処して、怪我、機械の動作停止、それに伴う生産ダウンタイムのリスクを軽減し、ブランドを保護する方法について、ご確認ください。
次の業界に向けた産業の機能安全サービス:




- 産業オートメーション、制御、IIoT
グローバルリーダーであるUL Solutionsは、IIoT(インダストリアルIoT)、またはインダストリー4.0、インダストリー5.0の広まりに伴い、安全性への要求が進化していることを理解しています。このようなイノベーションの波により、サプライヤーやメーカーが、センサー、ロボット工学、高度な分析、インテリジェントなネットワークを活用して、プロセスやアセットを最適化し、自動化することが可能になります。
IIoT技術を生産プロセスに取り入れようとするメーカーはますます増えています。経験豊富な業界のリーダーとして、私たちは作業環境向け機器やソフトウェアの試験・認証をお手伝いします。
ソフトウェアおよびシステムエンジニアリングのエキスパートである弊社のチームが、複雑な産業用制御システムの安全上の課題を抱えるお客様を支援します。
弊社はIIoT機能に関し、さまざまな業界での幅広い経験に加え、機能安全試験、評価、認証における専門知識を備えています。あらゆる業種のメーカーのお客様が、作業員の怪我や機械の動作停止による生産ダウンタイムのリスクを緩和できるように支援します。
UL Solutionsは、次のスマート機器やシステム向けの機能安全サービスを提供しています。
- 自動車システム
- 制御機器
- 電気感受性保護具
- 工場および産業オートメーション
- ヒューマンマシンインターフェイス(HMI)
- 産業用およびフィールドバスプロトコル
- 産業オートメーション
- 産業用センサー
- 入出力(I/O)および出力デバイス
- マイクロコントローラー
- モーションコントロール装置
- モーター駆動
- プログラマブルロジックコントローラー
- ロボット設備
- 安全制御システム
- 安全センサー
- センサーの融合
- ソフトウェアライブラリ
- プロセス産業
UL Solutionsは、システムインテグレーターがサブシステムのコンポーネントやアセンブリの動作の安全性と信頼性の評価を支援します。産業用コンポーネント、装置、機械は、ますますスマート化し、ネットワークに接続されるようになっています。この結果、システムインテグレーターは生産のダウンタイムを回避し、作業員の安全性を向上させるため、アセンブリ全体に含まれるコンポーネントすべてに対する安全性の実証が必要になります。
弊社は第三者による機械の詳細なリスクアセスメントを実施することで、生産プロセスで作業員に許容できない安全上のリスクをもたらす、システムの不整合や弱点を指摘できます。
リスクアセスメントプログラム、技術アドバイザリーサービス、およびトレーニングを通して、システムインテグレーターが国内および国際規格へのコンプライアンス要件を満たすことができるよう支援します。こうした規格には、米国国家規格協会(ANSI)B11、ISO 12100、ISO 13849、ISO 25119、ISO 26262、全米防火協会(NFPA)70、NFPA 70E、または29連邦規則(CFR)1910 OSHAなどが含まれます。
安全科学およびシステムエンジニアリングにおけるグローバルリーダーとして、包括的かつ独立した第三者評価を通して、システムインテグレーターが製造現場における複雑な安全上の課題を特定し、克服できるよう支援します。
UL Solutionsは、次の安全計装システム、サブシステムのコンポーネントおよびアセンブリに対する機能安全サービスを提供しています。
- 自動車およびTier 1サプライヤー
- 自律型製品、ロボット工学、車両
- バーナー管理システム
- 制御機器
- エレベーター設備
- 装置ガード
- 工場オートメーション
- 産業向けツール
- ライトカーテン
- 機械
- マイクロコントローラー
- プロセス機器
- 安全制御システム
- 安全装置
- 安全センサー
- ソフトウェアライブラリ
- 機械とロボット工学
最新機械およびロボット製品のメーカーは、グローバルな顧客にアクセスするため、欧州の機械指令2006/42/ECや、米国労働安全衛生局(OSHA)の規制など、国際的な機能安全要件に準拠する必要があります。
UL Solutionsは、IEC 61508、ISO 26262、ISO 13849などの、各種機能安全規格に照らし合わせて、機器およびシステムの安全度水準(SIL)または性能レベル(PL)を専門的に評価します。
ULマークおよび認証は、独立した立場の第三者評価に基づき、欧州(EU)機械指令の下で認可されたノーティファイドボディ(NB)として認められおり、高い安全性を示すシンボルとして世界的に広く認知されています。このULマークは、製品の安全性に対する信頼性を築くとともに、競合他社からの差別化も可能にします。また、従来の最終製品規格に加えて、機能安全を考慮して設計された製品であることを示す、市場での差別化要因を提供することもできます。
UL Solutionsは、次の機械およびロボット工学に対する機能安全サービスを提供しています。
- エレベーター設備
- 機械
- ロボット設備
- 安全制御システム
- 安全センサー
- ソフトウェアライブラリ
- エネルギー管理システム
エネルギー部門における機能安全に関する懸念は、スマートグリッド、インバータ、太陽光発電(PV)/ソーラーシステム機器、分散型エネルギー資源(DER)デバイスから、バッテリー貯蔵およびエネルギー貯蔵システム(ESS)に至るまで多岐にわたります。
インバータ
インバータはPV/DERシステムの頭脳として機能し、その最も重要なコンポーネントとしてソフトウェアが使用されています。PVやマイクログリッドシステム全体の保護機能や動作は、ますますインバータに依存するようになっており、保護回路が消失すると、感電、エネルギーハザード、火災などの重大な故障モードを招きます。これが主な推進要因となって、次のような再生可能エネルギーおよび分散型発電規格には、機能安全に基づく要件が組み込まれています。
- UL 60730:自動電気制御装置の安全性に関する規格
- UL 1998:プログラマブルコンポーネント内のソフトウェアに関する規格
- UL 991:ソリッドステート装置を採用した安全関連制御装置の安全性試験に関する規格
バッテリーエネルギー貯蔵システム
バッテリーエネルギー貯蔵システムを安全に動作させるには、機能安全が不可欠です。バッテリーエネルギー貯蔵システムでは、厳格な安全性分析の後、適切なレベルの機能安全評価と試験を実施することが非常に重要です。これを怠ると、機器自体だけでなく、バッテリーやESSの付近にいる保守担当者、ユーザー、人々に対する火災および感電リスクが大幅に高まります。
この分野で機能安全を要求する規格には、次のものがあります。
- UL 1973:定置用、車両内電源用、および軽鉄道(LER)用大型バッテリーに関する規格
- UL 9540:エネルギー貯蔵システムおよび機器に関する規格
- UL 2271:軽電気車両(LEV)用バッテリーに関する規格
- UL 2580:電気自動車で使用するバッテリー
- UL 2849:電気自転車、電動アシスト自転車(EPAC自転車)、電気スクーター、および電気モーターサイクルに関する規格
- UL 2272:パーソナルeモビリティのための電気系統に関する規格
機能安全は、エネルギー貯蔵システムの安全な動作状態の維持を支えるものです。UL Solutionsは、適用規格に応じた機能安全の調査を実施し、エネルギー業界を支援します。
UL Solutionsは、次のエネルギー関連製品に対する機能安全サービスを提供します。
- バッテリー管理システム
- エネルギー貯蔵システムおよび機器
- マイクロコントローラー
- 電動発電装置
- パワーコンバータ/インバータ
- プログラマブルコンポーネント
- 安全制御システム
- 安全センサー
- ソフトウェアライブラリ
重要なビジネスニーズに応えるソリューション
UL Solutionsの産業機能安全サービス
コンピテンシーとトレーニング:
- 弊社は、IEC 61508、ISO 13849、UL/IEC 60730、UL 1998、UL 991、ISA/IEC 62443、ISO 25119、ISO 19014、UL 4600などの規格に基づいた、次のような人材認証プログラムを提供しています。
- UL Solutions認定機能安全プロフェッショナル(UL-CFSP)
- UL Solutions認定機能安全eXpert(UL-CFSX)
ソフトウェアの安全性、サイバーセキュリティ、リスクアセスメント、FMEDA計算、その他の関連テーマに基づく、プライベートコースやカスタマイズコースについては、弊社までお問い合わせください。弊社のトレーニングおよび人材認証プログラムに関する詳細は、トレーニングセンターからご覧いただけます。
独立レビューおよびアドバイザリーサービス:
- セーフティケースの構築:作業項目テンプレート、文書構造、トレーサビリティ、活動計画、製品ライフサイクル管理(PLM)統合を含む。
- ツール認定
- 機能安全評価マイルストーンレビュー(FSA)、評価対象(TOE)、および検証レビュー。
- 安全性分析:システム、ハードウェア、特にソフトウェアの全レベルを対象とし、製品およびシステムのライフサイクルを通じて実施。
- リスク方法論とツール:ハザード分析およびリスクアセスメント(HARA)、ハザード操作性解析(HAZOP)、故障モード影響解析(FMEA)、フォルトツリー解析(FTA)、システム理論に基づく事故モデルおよびプロセス(STAMP)、マルコフ(Markov)、信頼性ブロック図(RBD)、信頼性、可用性、保守性、安全性(RAMS)、静的コード解析など。
- ハードウェアの数値化:信頼性予測やモデリング、診断範囲の決定、故障モード影響診断解析(FMEDA)テンプレート、およびランダムハードウェア故障の数値目標(MTTFd)、単一点故障検出率(FIT)、安全故障率(SFF)などの指標の計算を含む。
- 監査や包括的なトレーニングなどを含む、厳格な試験を通じて、お客様が要件を理解し、環境への耐性を試験するのに役立つサービス。
評価および認証サービス:
弊社は、以下を含む評価サービスを提供しています。
- Dakks認定検査機関。
- ANAB認定認証機関:
- IEC 61508
- IEC 62061
- ISO 13849
- IEC 61511
- ISO 25119
- ISO 19014
- UL 1998
- CSA 22.2 No.0.8
- UL 60730-1付属書H
- IEC 60730-1付属書H
- その他多数
- 機械規制およびATEX指令に対するノーティファイドボディ(NB)のサポート。
- ISO 26262に準拠する項目、システム、コンテキスト外安全要素(SEooC)。
- 組織およびプロジェクト単位の機能安全管理監査。
- 自律走行車とその関連システム。
- 車両レベルでの試験。
- ADAS、パワートレインおよびその他の関連制御システム。
- センサーの融合の概念と個別センサー認証。
- UL 4600および高度自動化車両(HAV)の試験。
- 機能安全マネジメントシステムの評価およびコンプライアンスサービス。
- 既存システムへの統合、ISO 15504への準拠、必要に応じた能力成熟度モデル(CMM)。
- IEC 61508の準拠および認証:弊社の評価サービスでは、SILのデコンポジション、冗長性、独立性、不干渉、および診断範囲の要件を満たすため、システム/ハードウェアレベルおよびソフトウェアレベルでの主要な機能を概説します。
- 機能安全評価:予備審査、模擬監査、リスクアセスメントなどのアドバイザリーサービスなど。
- サイバーセキュリティサービス:アドバイザリーサービス、脅威分析、試験・評価など。弊社の産業サイバーセキュリティポートフォリオをご覧ください。
機能安全においてUL Solutionsを選ぶメリット
弊社は、さまざまな機能安全分野における安全科学とエンジニアリングの専門知識を基盤として、あらゆる安全上の課題や特定の市場参入のニーズに対応する、単一のグローバルパートナーとしてお客様をサポートします。
世界のメーカー、システムインテグレーター、サプライヤーは、従来の弊社の製品安全と機能安全の評価を統合したサービスを最大限に活用することで、プロジェクトの効率を高め、市場投入のスピードを加速できます。
弊社にとって、コンプライアンスとは、単に規格を満たすだけに留まりません。弊社は、さまざまな組織と提携して、安全性、全体的な品質、開発効率の目標達成をサポートします。弊社の産業機能安全チームは、各種機能安全規格の微妙な違いを理解しています。どのようなニーズや課題であれ、機能安全評価を実施する理由や、製品の使用目的に基づいて、個々の製品に最適な評価プロセスを決定するお手伝いをいたします。
機能安全が信頼を生む
UL Solutionsは専門的かつ独立した安全性評価、監査、認証を実施しています。機能安全と自律走行に対する安全性を評価できるほか、さまざまな分野や安全基準に対応するリソース、トレーニングと認証プログラムも提供しています。